読みやすさ ★★★☆☆
難易度 ★★★☆☆~★★★★★
ボリューム ★★★★★
例題数 ⅠA 304
ⅡB 399
Ⅲ
例題の下に類題が書いてある典型的な網羅型参考書。
チャート式と比べると高校生向けに書いてあり、ところどころに数学をより深く理解するためのコラムがついている。数学だけではなく勉強に対する姿勢など、小言系もあるがご愛敬。
式変形の解説がチャート式より丁寧だが、その分文字は多くなっている。
日常学習としても使えるが、教科書傍用問題集のレベルから大きく外れることもしばしばあるので、私大文系を目指す高1,2生は使い方に注意したい。
この参考書をやり抜けば理系を目指すことも可能。3周以上は繰り返して、問題を見ただけでやり方がわかるようになっておきたい。
例題*~***までできればある程度の大学入試に対応可能。学校不要の参考書といえる。
使用上の注意点
➀最初だけやって飽きてしまうパターン
最初からきっちりやる必要はない。まずは*の問題を一通りやり、次に**の問題に取り組もう。高校生の日常学習では毎日1~3問できれば上出来である。(高3から始める場合は1日5問はやってほしいところだが…)わからないものに何分もかけるのは効率が悪いので、5分ほど考えて方針が立たなければ解答を見るようにしよう。そこで、自分がどこでつまっていたのか改めて検討すればよい。
②最初からわけがわからないパターン
*の例題から意味が分からないという生徒は、公式を覚えていないだろう。というのも網羅系参考書のスタンスは「公式は覚えており、かつ代入計算は一通りできる」ことを前提に作られているので、単元の導入に解説はほとんどない(教科書をまとめただけ)
ゆえに②のパターンの生徒は残念ながらこの参考書は向いていない。マセマの「初めから始める」シリーズを読み、教科書傍用問題集を何度も繰り返して公式をしっかり身につけよう。これだけで定期テストの点は取れるはず。これらのことができるようになってからでも遅くはないので焦らず取り組もう。
③例題は解けるが模試などでは点が伸びないパターン
*~***レベルまで攻略したのに、模試で成績が出ない生徒がいる。このパターンは「自身の解答に穴があることに気づいていない」ことが多い。例えば問題の条件や、自分が式変形で作り出した範囲を書き忘れているなどである。模試で出た問題に類似した問題がないか探すことと、模試の解答と自分の解答をよく見比べること、また日常学習でも解答を端折って記述していないか見直すことが大切である。
また、いうまでもないとは思うがこの参考書に載っている問題がそのまま試験に出るわけではない。例題の考え方をうまく組み合わせて解答を導けるようにことばをうまく言い換えたり、範囲にとらわれないことが大切である。